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2026/08/18 14:32



皆さんこんにちは、群馬県高崎市上佐野町にあるセレクトショップのGANKO長谷川です。

今回は、当店でも新たにお取り扱いをスタートしたフレグランスブランド、**çanoma(サノマ)**をご紹介します。

香水というと、どうしても「特別な日に使うもの」というイメージがありますが、çanomaが掲げるテーマは**「上質な日常」**。

洋服と同じように、毎日の生活の中で自然に楽しめる香りを提案しているブランドです。


çanomaとは

ブランド名の「çanoma」は、**「茶の間」と「茶道」**を掛け合わせたもの。

茶の間が持つ「日常」と、茶道が持つ「上質さ」を組み合わせ、
**「上質な日常」= “élégance du quotidien”**をテーマにしています。

さらに「さ」をフランス語の「ç」で表現することで、日本的な感覚の中にフランスのエスプリを取り入れています。

日本とフランス。

一見すると異なる文化ですが、どちらにも共通するのが、余計なものを削ぎ落としながらも、細部にこだわりを持つ美意識。

çanomaは、まさにその二つの感覚を融合させたフレグランスブランドです。

ロゴやパッケージも非常にシンプルですが、ただミニマルなだけではありません。

余計な装飾を極力排除しながら、そこに日本らしい奥深さや、隠されたストーリーを持たせています。


「源氏香之図」に込められたストーリー

çanomaの特徴のひとつが、香水それぞれに**「源氏香之図」**が与えられていること。

源氏香之図とは、香道にまつわる伝統的な図柄で、源氏物語の各帖にちなんだ名前が付けられています。

çanomaでは、それぞれの香りのインスピレーションに近い名前を持つ源氏香之図を、その香水のシンボルとして採用。

パッケージの内側にその名前が記されており、香りを楽しむだけではなく、そこからさらに背景にある物語を想像できる仕掛けになっています。

こうした「すべてを説明しすぎない」というところも、çanomaらしい魅力だと思います。


感覚と技術、二つの要素から生まれる香り

çanomaの香りは、日本人としての感覚と、フランスの調香技術という二つの要素から作られています。

香りのディレクションを担当するのは渡辺裕太氏。

そしてテクニカルな部分では、フランス人調香師の**Jean-Michel Duriez(ジャン=ミッシェル・デュリエ)**の知識と経験を取り入れています。

新しいアイディアだけでも、優れた技術だけでもない。

日本人が実際に使いたいと思える感覚と、熟練した調香技術を掛け合わせ、繊細な調整を重ねることで完成させています。

また、香水の名前に一般的な商品名ではなく、試作品番号をそのまま使用しているのも非常にユニークです。

例えば「1-24」であれば、「1」という種類の香りの24番目の試作品という意味。

香りを嗅ぐ前に名前から先入観を持ってほしくないという考えと、将来的に処方変更があった場合にも、その変更を試作品番号によって伝えられるという理由から、このスタイルが採用されています。




まずご紹介するのは、「1-24 鈴虫」

この香りの面白さは、ひとつの香りの中に、暑さと寒さ、湿気と乾燥という相反する感覚が共存しているところです。

湿気をオークモス、乾燥をシダー、熱気をアンバーとサフラン、そして涼しさをフゼア調の香りで表現。

そこにアイリスを加えることで、どこか懐かしさを感じさせる香りに仕上げられています。

イメージとしては、夏の終わり。

「残暑」という言葉だけでは表現できないような、まだまだ厳しい暑さと湿った空気。

そんな中で、ほんの一瞬だけ乾いた風が通り抜ける。

そして、嫌いだったはずの夏が終わりに近づいていることを、少し寂しく感じてしまう。

そんな情景を香りにしたような一本です。

ベルガモット、バジル、カルダモン、クローブ、サフラン、ヴァイオレットリーフ、ローズ、オークモス、シダーウッド、ミルラ、ラブダナム、カカオなど、複雑な香料が重なります。



続いては、個人的にも非常に印象的な香りの**「8-17 松風」**。

こちらは、レザーを中心としたアニマリックな香り、苔やキノコを思わせるウッディ、磯っぽさのあるマリン、そして金木犀を中心としたフローラル。

この4つの要素が複雑に絡み合っています。

インスピレーションとなっているのは、安芸の宮島

海風、厳島神社、鹿の匂い、朝靄に包まれた島。

木々が生い茂る小道を歩き、そこに咲く椿と出会う。

島の神聖な空気と椿の香りが重なった瞬間に感じる、少し畏怖にも似た感覚。

そんな日本の風景を、レザーやオークモス、シダーウッド、海藻、インセンス、ムスクなどを使って表現しています。

かなり個性的な香りですが、単純に「クセが強い」という方向ではなく、複数の要素が重なった奥行きのある香りです。



çanomaの中でも特に人気が高いのが、「3-17 早蕨」

松やシダーウッドのウッディーノートに、ラベンダーやセージのアロマティックノート。

そこを青リンゴ調のムスクが優しく包み込みます。

この香りは香水だけではなく、ヘア・ボディオイル、ボディウォッシュ、ハンドクリーム、お香にも展開されています。

「より良い香りを、もっと日常的に感じてほしい」というçanomaの考えが、そのままプロダクトになっています。


çanomaのお香

香水だけではなく、çanomaではお香も展開されています。

現代の日本の住環境やライフスタイルに合わせて、煙を抑えた処方を採用。

香水と同じようにシンプルなパッケージで、箱の内側には源氏香之図の名前が記されています。

香りだけでなく、空間そのものをデザインするような感覚で楽しめるアイテムです。



GANKOがçanomaをセレクトした理由

最後に、今回çanomaを取り扱うことになった理由について。

初めてçanomaというブランドに出会ったとき、正直なところ、「これだ!」という直感がありました。

もちろん、香りそのものが素晴らしいということが一番大きいのですが、それだけではありません。

日本とフランスの感性を掛け合わせたブランドコンセプト。

余計な装飾を削ぎ落としたパッケージ。

源氏香之図に込められたストーリー。

そして、香りそのものにもきちんと背景がある。

こうしたブランドとしての見せ方や考え方に、とても共感しました。

そして何より、当店で取り扱っている洋服との相性が非常に良いと感じています。

服を選ぶことと、香りを選ぶこと。

どちらも、その人の雰囲気や日常をつくるものだと思っています。

çanomaが提案する「上質な日常」という考え方は、GANKOがセレクトしている洋服とも非常に近いものがあります。

洋服を選ぶように、その日の気分や季節、過ごす場所に合わせて香りを選ぶ。

ぜひ店頭で実際に香りを試していただき、自分の生活に取り入れたいと思える一本を探してみてください。

çanomaの香りは、特別な日のためだけではなく、何気ない日常を少しだけ豊かにしてくれるフレグランスです。