BLOG
2026/09/22 10:00
ヴィンテージのような雰囲気を持ちながら、随所にKUONらしい手仕事の魅力を感じる5ポケットデニム。
今回の一本で特に目を引くのが、ステッチ止めと刺し子止めを組み合わせた生地当て。
デニムにパーツを当てて補強するだけではなく、そこに一針一針手作業で刺し子を施すことで、既製品にはない温かみと独特の存在感を生み出しています。

DESIGN
ベースとなるのは、ジッパーフライ仕様の5ポケットデニム。
ヴィンテージライクな佇まいに仕上げながら、単に見た目だけを追求するのではなく、穿きやすさにも細かな工夫が施されています。

ヨーク部分ではダーツを巧みに操作することで、お尻周りのフィット感を向上。
さらに、クライミングパンツのようなマチ付き仕様を取り入れることで、脚の動きを妨げにくく、デニムでありながら非常に動きやすい設計になっています。

バックポケットは下半分を補強した仕様。
切り替え部分の脇裾付近には刺し子を施し、バックスタイルにもさりげないアクセントを加えています。
そして、個人的に細かいながらも嬉しいのが前ポケット。
ポケット口を約0.5cm浮かせる設計にすることで、手の出し入れがスムーズになるよう工夫されています。
こうした一見すると分かりにくい部分まで丁寧に作り込まれているところに、KUONらしさを感じます。
SASHIKO GALS
そして、このデニムを語るうえで欠かせないのが、刺し子を手掛けるSASHIKO GALS(サシコギャルズ)。
サシコギャルズは、東日本大震災からの復興支援として始まった「大槌刺し子プロジェクト」を源流とし、2024年に発足した、岩手県大槌町に暮らす40代から80代の女性約15名によるプロジェクトです。
一針一針、手作業で施される刺し子からは、機械では表現しきれない手仕事ならではの温もりが感じられます。
同じデザインであっても、刺し子の表情や仕上がりには一点一点わずかな違いが生まれる。
その個体差も含めて、このデニムならではの魅力だと思います。
単なる装飾として刺し子を取り入れているのではなく、補強という本来の役割を持たせながら、デザインとしても成立させているところも面白いところです。



MATERIAL
素材には、耐久性の高いポリエステル芯入りの綿糸を使用。
見える部分だけではなく、糸の選定にまでこだわることで、日常的に穿き込んでいけるデニムとしての強さも考えられています。
さらに製品加工を施すことで、最初から適度にこなれた、洗練された風合いに仕上げています。
新品でありながらどこか着込んだような表情があり、ここから実際に穿き込んでいくことで、さらに自分だけの一本へと変化していくのも楽しみなところです。
175㎝65㎏ sizeL着用







GANKO別注とのセットアップ
こちらのデニムは、GANKO別注の
「Sashiko Kimono Sleeve Cutoff Denim Shirt Jacket」
とセットアップで着用することができます。
同じ刺し子を軸にしたデニムアイテムですが、ジャケットはキモノスリーブやカットオフ仕様など、GANKO別注ならではのディテールを加えています。
上下で合わせることで、刺し子の存在感をしっかりと楽しめるセットアップに。
もちろん単体で穿いても十分に存在感のある一本なので、普段のスタイリングに取り入れながら、少しずつ自分のものにしていくのもおすすめです。


BUYER'S VOICE
KUONの魅力のひとつは、やっぱりこうした技術や手仕事を洋服として自然に落とし込んでいるところだと思います。
刺し子というと、どうしても「刺し子が目立つ服」という印象になりがちですが、このデニムはベースが5ポケットデニムなので、普段のスタイリングにも取り入れやすい。
そのうえで、よく見ると生地当てや刺し子、ポケットの仕様など、細かなところにKUONらしいこだわりが詰まっています。
個人的には、GANKO別注のキモノスリーブデニムワークシャツジャケットとセットアップで着たときの雰囲気がかなり好きです。
デニムのセットアップというと少し気合いが必要に感じるかもしれませんが、刺し子や製品加工による表情があることで、普通のデニムセットアップとはまた違った存在感があります。
そして何より、穿き込んでいくことでさらに表情が変わっていく。
長く穿いて、自分だけの一本に育てていきたいデニムです。


