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2026/08/29 20:23
今回セレクトしたのは、ブランドを代表する**「Embroidery SKA Reversible Blouson」と、名作として長く展開されている「Photographer Jacket」**。
どちらも一見するとインパクトのあるデザインですが、背景にある文化やヴィンテージへの理解、そして細部まで作り込まれたディテールを見ると、LEHらしい「ただ派手なだけではない服」であることが分かります。

まずご紹介したいのが、コットンベースのベルベット生地を使用したリバーシブル仕様のスカジャン。
最大の魅力は、やはり圧倒的な刺繍です。
裁断した生地をインドからネパールへ運び、各パーツごとに手振り刺繍機を使用して刺繍を施しています。
図案には日本的な「和」の要素だけでなく、インドやネパールの文化に根ざしたモチーフも取り入れられており、LEHならではの異文化が交差したデザインに。




かつて日本でも行われていた手振り刺繍ですが、現在では職人の減少によってほとんど見られなくなった技法。そうした背景を知ると、この一着に込められた手仕事の価値がより伝わるのではないでしょうか。
さらに、袖口・裾・襟にはヴィンテージミリタリージャケットを思わせるオリジナルの二段リブを採用。
袖には大きくボリュームを持たせているため、着用するとリブが内側に入り込み、そこから袖が自然に落ちる独特のシルエットを形成します。
そして、袖にはジッパーを配置。
開閉することでベンチレーションとして機能するだけでなく、シルエットや着こなしにも変化をつけることができます。
素材にはコットンベースのベルベットを使用。

ベルベットならではの柔らかく滑らかな肌触りと、光の当たり方によって表情を変える上品な光沢が魅力です。
一方で、コットン特有の自然な風合いを残しているため、ドレッシーになりすぎず、普段のスタイリングにも取り入れやすい仕上がり。
そして何より、この刺繍量を考えると驚かされるのが価格です。
インド生産だからこそ実現できた、10万円を下回るプライス。
私自身、LEHに求めているのは「デザイン性」と、それに対して手に取りやすい価格であること。その2つをまさに象徴しているのが、このスカジャンだと思っています。
ちなみに、このキャメルブラウンのカラーは、以前GANKO別注として企画できないか相談していたカラーでもあります。
悩んだ末に別注企画は持ち越しとなりましたが、今回インラインで展開されると知って、個人的にはかなり嬉しかったです。
別注を検討していた型ですから、もちろん仕入れます(笑)。
175㎝65㎏ sizeS着用








175㎝65㎏ sizeM着用





そしてもう一型。
LEHを知るきっかけになったアイテムでもある、名作Photographer Jacketです。
こちらはなんと、全36パーツから構成された非常に手の込んだジャケット。
デザインの背景には、Andy Warholが中国で着用していたフォトグラファージャケットや、映画『My Own Private Idaho』でRiver Phoenixが着用していたワークジャケットの要素が取り入れられています。
最大の特徴は、前身頃全体に配置された多数のポケット。
デザインとしての存在感だけでなく、実際に荷物を収納できる実用性も兼ね備えており、ちょっとした荷物であればバッグを持たずに出かけられるほど。
右内側にもポケットを備えています。




細かなディテールも非常に面白く、フロントにはインドを連想させるようなスナップボタンを採用。
ダブルジップにはベジタブルスエードの革紐を取り付け、袖口と襟元には共地のタブを配置。
左胸には複数のメタルDカンを取り付けることで、ワークウェアらしい機能性と無骨な存在感を加えています。
さらに、裾と内側の腰回りにはドローコードを配置。
防風性を高めるだけでなく、絞り方によってシルエットを変えることもできます。
裏地にも一切手を抜かず、ライトブルーとベージュのチェック柄を採用。
袖裏には別生地を使用し、袖通しの良さにも配慮されています。
生地は適度な肉感のツイルをベースに、ブリーチ加工を施したもの。
ツイル特有の綾目に加え、ブリーチによって生まれる自然な色ムラや濃淡が、まるで長年着込んだヴィンテージウェアのような奥行きを生み出しています。
新品でありながら、最初からこなれた雰囲気を楽しめるのも魅力です。
175㎝65㎏ sizeM着用





LEH 20周年を迎えた26AW
個人的に、LEHの26AWはこれまでで一番素晴らしいラインナップだと感じています。
ブランド20周年という節目を迎え、これまで積み重ねてきたものづくりの集大成とも言えるシーズンなのではないでしょうか。
デザイナー三上氏自らインド各地を巡り、生地を探し、国内やネパールなどで生産する。
デザイン性の高さだけでなく、そうした工程を経ながらも手に取りやすい価格を実現しているところにも、ブランドとしての企業努力を感じます。
そして、実は私がLEHというブランドを気になり始めたきっかけも、このPhotographer Jacketでした。
GANKOのオープン当初から取り扱ってきたアイテムですが、しばらく展開がお休みされていたようで、今回20周年というタイミングで再び登場したことを個人的にも嬉しく思っています。
とにかく、センスの塊。
「よくここまで作り込めるな」と思わされるプロダクトばかりです。
こういう服を見ると、自分は服を作る側ではなく、こうした魅力を伝える側なんだなと改めて感じます。
実際に購入された際には、ぜひ細部までじっくり見ていただきたい。
写真や文章だけでは伝えきれない部分が、本当にたくさんあります。
ミリタリーやワークウェアをベースにしているので、もちろん実用性も申し分ありません。
デザイン、背景、手仕事、そして価格。
そのすべてを含めて、LEHらしさを存分に感じていただける26AWの2型です。


