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2026/08/30 00:11
2026AWシーズンより、barbell objectから新作が入荷いたしました。
今回ご紹介するのは、
- barbell object / leather coverall ¥198,000
- barbell object / leather jkt ¥139,700
- barbell object / coach jkt ¥63,800
の3型。
一見するとシンプルなアイテムに見えるものもありますが、実際に手に取ってみると、どのプロダクトにも「普通とは少し違う」ディテールが散りばめられています。
機能性をベースにしながら、あえて不必要とも思えるディテールを加える。
綺麗にまとまりすぎないように、少しの違和感を残す。
それこそが、barbell objectらしいモノづくりなのではないかと思います。

Size 1:在庫あり / Size 2:完売
まずご紹介したいのが、こちらのレザーカバーオール。
今回で再販売となる人気アイテムですが、今季は仕様がアップデートされ、総裏仕立てに変更されています。
さらにファスナーも、これまで使用していたWALDESからUNIVERSALへ変更。
ただ、このアイテムの最大の魅力は、やはり一着ずつ手作業で施される加工です。
加工はすべて作り手自身が一着ずつ行っているため、一度に生産できる数量には限りがあります。
必要なのは単純な作業時間だけではありません。
その時の作り手の体力、感覚、コンディション。
それらすべてが仕上がりに影響するからこそ、同じ表情を持つ個体は存在しません。
「茶芯」を再解釈した、独自の経年変化
このプロダクトでは、いわゆる「茶芯」を一つの着想として、独自の経年変化を表現しています。
一般的な茶芯は、ブラックの表面が着用によって擦れ、下地のブラウンが徐々に現れてくることで生まれる表情。
barbell objectでは、それをそのまま再現するのではなく、バイカーウェアの文脈から少し距離を置き、ラグジュアリーブランドやメゾンの衣服に見られる、嗜好品としての経年変化をテーマにしています。
デザインとしての存在感を生み出すため、実用性だけを目的としないポケットや、前振りの袖、クッション性を持たせたディテールなどを採用。
ヴィンテージやバイカーウェアの再現ではなく、「ファッションとして革がどう変化していくか」を考えたプロダクトです。
一着ずつ異なる、手作業による表情
素材には、軽量でしなやかな山羊革を使用。
繊維が密で耐久性にも優れ、細かなシボ感と、着用を重ねることで生まれる艶や馴染みも楽しめます。
革には軽やかな質感のクローム鞣しを施し、その上から表情を覆い隠すほど厚く顔料を塗布。
そこから縫い代部分をアルコールで拭き取り、下地の色を露出させています。
さらに場所によってヤスリの粗さを使い分け、傷を付けたり革を削り込んだりすることで、自然な使用感を表現。
水通し、短時間での熱乾燥、そして革から浮き出てくるオイルをアルコールと水で数回脱脂することで、あえてカサついた乾いたような表面感へと仕上げています。
加工の強弱は一着ずつ感覚で調整されるため、傷の入り方、顔料の残り方、下地の見え方まで個体によって異なります。
実質的に一着一着が一点物。
これこそ、このアイテムの大きな魅力だと思います。
カバーオールとして楽しめるレザー
レザージャケットというよりも、その名の通り「レザーカバーオール」として成立しているところもポイント。
ゆとりのあるシルエットで、カバーオールが好きだけれど、レザー素材で探しているという方には非常におすすめです。
フロントにはスナップボタンとジッパーを配置。
ボタンの留め方によってシルエットにも変化が生まれ、レザーアイテムでありながら、その日の気分に合わせてスタイリングを変えることができます。
175cm・65kgの私でSize 1を着用して、ほどよくゆとりのあるサイズ感です。
175㎝65㎏ size1着用






店頭販売限定です
こちらの商品は、個体ごとに加工の表情が大きく異なるため、通販・カート販売は行わず、店頭販売のみとなります。
実際に手に取って、それぞれの個体が持つ表情を確認したうえで選んでいただきたいという、作り手の意図によるものです。
現在、Size 1のみ在庫がございます。Size 2は完売となっております。
正直、私自身も欲しいところではありますが……仕事柄、お客様優先です(笑)。
気になっている方は、ぜひ店頭で実物をご覧いただければと思います。

続いては、今回初めて見た瞬間に「これは何だ?」となったレザージャケット。
一番の特徴は、フロントに仕込まれたワイヤーです。
このワイヤーによって、前立て部分の「うねり」を自由に変形させることができます。
つまり、着る人自身がフロントの表情を作ることができる。
レザージャケットでありながら、完成された形をそのまま着るのではなく、自分で形を変えて楽しめるプロダクトです。
さらに袖にはライナージャケットを思わせるスリットを配置。
袖を捲って着用することを前提に裄丈も設定されており、あえてレザージャケットを無作法に袖捲りして着るようなスタイルがデザインに組み込まれています。
この「少し崩して着る」感覚が、個人的には非常にbarbell objectらしいと感じます。
シャツのように着られるスエードレザー
素材には、軽量でしなやかな山羊革のスエードを使用。
短めに整えられた毛足とほどよい厚みがあり、スポンジのような柔らかな弾力を感じる仕上がりです。
レザー特有の無骨さがありながら、キャメルカラーによってどこかラグジュアリーな印象もあります。
そして何より、このレザーがかなり薄い。
「レザージャケットを着る」というよりも、シャツを羽織るような感覚で着られるレザージャケットだと思っていただくと分かりやすいかもしれません。
きれいな形に、barbell objectらしい癖を
ショートブルゾンという、ある意味では非常に整いやすい形状をベースにしながら、ワイヤー、スリット、アクションプリーツなど、随所にブランドならではの癖を加えています。
アクションプリーツは着用時にある程度伸び切ったようなシルエットになるよう設計。
動きやすさを確保しながら、独特の立体感を生み出しています。
さらにヴィンテージウェアを彷彿とさせるWALDESジッパーを採用。
上品な印象のスエードレザーに対して、無骨でクラシカルなジッパーを合わせるところも面白いポイントです。
初めて見る人には少し違和感がある。
でも、着てみると妙に納得する。
そんなプロダクトではないでしょうか。
175㎝65㎏ size2着用









最後は、新型のコーチジャケット。
こちらもbarbell objectを象徴するジッパー+スナップボタンのディテールが特徴です。
ただし、フロントのジッパーは実際に開閉するためのものではなく、あくまでデザインとして配置されています。
「使えそうなのに使えない」。
このちょっとした違和感が、barbell objectらしさそのものだと思います。
スナップボタンは4つありますが、ブランドを象徴するディテールとして「3B(3つボタン)」という見え方を意識し、1つを比翼仕立てに。
そのため、実際には4つのボタンを使用しながら、見た目は3つボタンのように見えるデザインになっています。
襟は角を丸くすることで全体を小綺麗な印象に。
一方でステッチには太番手の糸を使用し、あえて豪快に見せています。
綺麗すぎない。
どこか野暮ったさが残っている。
このバランスが非常に良い。
袖もテーラードジャケットに近い考え方で設計されており、一般的なコーチジャケットとは少し違ったシルエットに仕上がっています。
60/40クロスをディッピング加工
素材には、コットン60%・ナイロン40%の60/40クロスを使用。
通常のパラフィンコーティングではなく、生地そのものをワックスに浸す「ディッピング」によって加工されています。
表面にワックスを塗るのではなく、しっかりとロウを染み込ませることで、ハリのある生地感を実現。
さらに着用や動きによって形が残るようなメモリー感、深みのある色合い、擦れた部分に白っぽい跡が現れる「チョークマーク」など、ワックスウェアを思わせる経年変化も楽しめます。
新品の状態だけが完成ではなく、着用していくことで表情が変わっていく。
そんな素材です。
裏地にはメッシュを採用
裏地には通気性に優れたメッシュ素材を使用。
衣服内に熱や湿気がこもりにくく、肌離れの良い快適な着心地です。
滑りも良いため袖通しが良く、厚手のニットやスウェットなどを重ねるレイヤードにも適しています。
裾にはドローコードを配置しているため、防風性を高めるだけでなく、シルエットの調整も可能。
当店では厚手のインナーを合わせることも考え、Size 2・Size 3をセレクトしています。
175cm・65kgの私でSize 2はややゆとりのあるサイズ感、Size 3ではオーバーサイズで着用できます。







175㎝65㎏ size2着用







「一見シンプル」だからこそ面白い
今回のbarbell objectの3型を見ていて改めて感じるのは、一見するとシンプルなのに、細部を見るほど面白くなるということ。
レザーカバーオールは、一着ずつ手作業で加工されることで同じものが存在しない。
レザージャケットは、フロントに仕込まれたワイヤーによって着る人自身が形を変えられる。
コーチジャケットは、使えないジッパーや4つのボタンを3Bに見せる比翼など、機能とデザインの間にあえて違和感を作っている。
どれも「普通に作れば普通にまとまる」アイテムです。
そこに、作り手の癖や考え方、遊び心を落とし込む。
その結果として生まれるのが、barbell objectにしか作れない服なのだと思います。
個人的には、ものに溢れている今の時代だからこそ、こういった「見たことがありそうで、実は見たことがない」プロダクトに惹かれます。
ネット上の画像だけでは伝わりにくい部分も多いブランドですので、ぜひ店頭で実物を手に取っていただきたいと思います。
特にレザーカバーオールは、加工の表情を一着ずつ見比べながら選んでいただくのがおすすめです。
barbell object 2026AW。
一見シンプル。
でも、知れば知るほど奥深い。
そんな3型を、ぜひ実際に見ていただければと思います。


